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「 ファシアをみつけたら 」

 ​‎(euglena)‎ / Solo Exbition

2023年02月22日 - 02月26日

11:00-17:00

ファシアとの出会いは、私が肩こりや腰痛、頭痛改善のマッサージを行うセラピストをしていた時でした。マッサージというとツボ押しにコリをほぐすというイメージが強いですが、強く押し過ぎるとかえって筋肉を傷め、さらにコリを悪化させてしまうことがあります。つぼ押しのよいうな強いマッサージと違うのがファシアへのアプローチ方法です。従来のツボ押しと違い「撫でる」「皮膚を優しく引き上げる」などの間接的な行為から目的となる筋肉を柔らかくしていく方法です。この方法は、筋肉をほぐすだけでなく、安心を与え心理的な体の緊張感を和らげることもあり、体と心の両方に作用します。間接的で一見関係ないけれど、実は主たるものに作用するファシアを初めて知ったとき、「急がば回れではないが、自分が予測できる最短距離ではなくて、少し遊びを作って遠回りをしたほうが、本当に行きたかった場所に行けるようなアプローチだ。」と感銘を受けました。ファシアは、筋肉だけでなくあらゆる臓器を覆い、臓器と臓器を接続し、情報伝達を担うものでありながら、2018年まで解剖学でも発見できなかったそうです。ファシアのようにささやかで、日々の中でも見落とされながらも全体をつなげ成り立たせるものが確かに存在します。それは、人によっては、繋がり、記憶、魂、信心、文化、本当に人によって様々です。今回の展覧会は、一見、見えないけれど人を確かに成り立たせるものについて考えた展示です。

 

今回は、和紙を使った新作「homesickness (never been)」とwatageの展示を行います。

新作 homesickness (never been)は、今回の展示会のテーマとなったファシアのような細かい繊維状の和紙を使用した作品です。薄い和紙に包まれたコラージュはとても柔らかい印象です。watageは、タンポポの綿毛を使った(euglena)の代表作であり、今回は、静と動、aloofシリーズを展示します​。

(euglena) is an installation artist based in Tokyo.
Born in Japan, she is a daughter of a Peruvian of Japanese descent and a Thai of Chinese descent.
After graduating from Tama Art University, Department of Information Design, Art and Media Course,
she continued her artistic endeavors at Tokyo University of The Arts, Department of Design, Space Direction Studio.
Her signature projects are watage – an interactive installation where dandelion puffs substitute the use of artificial driving force to animate the work,
a collection of motion pictures highlighting the subtle movements of everyday life objects, and weeds-focused street art.

(euglena)は、東京でインスタレーション作家として活動。
日本生まれ。中華系タイ人の父とペルー生まれの日系人の間に生まれる。
多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コースを卒業。
東京藝術大学大学院美術研究科デザイン学科空間演出研究室卒業。
人工的原動力を介さないインタラクティブインスタレーション「watage」や、
日常の中にある見逃せない動きの映像収集「見逃せない動き そこかしこ」、
落ち葉で作ったリボンを路上の猫じゃらしにつけてまわる「Tranquil Signal by Nature Made」を製作。

Website / https://euglenaworks.com/

Mail /  euglenaworks@gmail.com

photo / コエダ小林

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